東京海上日動システムズ株式会社

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10年以上先の未来を予見し、ビジネスの仕組みを創る ビジネスモデル スペシャルインタビュー 小林 賢也×高木 靖史

活躍のステージ

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小林賢也

ITサービス本部長 兼
オープン基盤サービス部長
1989年入社

海外拠点向けシステム構築などを皮切りに新入社員研修や基盤システムの設計・開発・導入などを手がける。東京海上火災(当時)の社内オンライン基盤の刷新、代理店オンラインのWindows化、Web化のプロジェクトなどで実績を築く。2003年に経営企画部へ異動。2004年10月の東京海上日動システムズ発足に伴う新会社設立プロジェクトでリーダーを務めた。2010年からはITインフラの開発・保守・運用を統括している。

高木靖史

損害ソリューション本部
損害システムデザイン部 部長
1994年入社

ソリューションサービス部門で東京海上カードサービス(当時)向けの開発・保守の他、新入社員研修なども手がける。2000年に自動車保険証券アウトソースプロジェクトでリーダーを務める。同年秋、保険業界初の生損保一体型商品「超保険」の開発、導入に伴うプロジェクトを担当。現在は、損害サービスのシステム開発推進を担当している。

4年間に亘る開発期間、そして最大開発人員3000規模の一大プロジェクト。全社を挙げた「抜本改革プロジェクト」をリードし、ビジネスの仕組み創りに中心となって携わり牽引してきた二人が、「抜本改革」のスケール感とその醍醐味について徹底的に語った。

精鋭たちの想いで始まったユーザーニーズに合わせた改革

Q1 お二人は単にシステムを開発するだけではなく、「抜本改革」という、全社を挙げたビッグプロジェクトに中心となって携わっていました。そもそもこのプロジェクトはどのような経緯で始まったのでしょうか?

高木

時代の変化とともに、東京海上日動の保険に加入してくださっているご契約者様のユーザーニーズは多様化しています。例えば、保険料のお支払い方法1つをとっても、クレジットカード決済、コンビニでのお支払い、口座振替と幅広くなっています。このようなニーズの多様化は、ややもすれば、システムを複雑にさせてしまいます。ご契約者様のニーズを取り込みつつ、今後の動向を加味しながら、シンプルなシステムをご提供する。それが「抜本改革」の目的です。

小林

代理店さんやご契約者の方々は機能過多で複雑なシステムを望んでいるわけではありません。今のままの複雑なシステムでは今後立ち行かなくなる、という問題意識を持った社内各部のエキスパートが集まって、「代理店さんやご契約者様が本当に求めているシステムやサービスとはどのようなものか」を考える事から始まったのが、このプロジェクトです。

Q2 まずはどのような形で、「ビジネスの仕組みを創る」という目的に向かっていったのでしょうか?

小林

保険や金融系企業のビジネスプロセスは殆どシステム化されていますので、システムがビジネスの仕組みの中心的存在と言い換えることができます。つまり、「ビジネス≒システム」なのです。だから、私達は「システムを作る」だけでは駄目で、それをITサービスとして安定的に提供し、ビジネスの中で有効に活用されることを目指すのです。そういう観点で、今回の「抜本改革プロジェクト」では、インフラやアプリケーション開発・保守運用など、各分野のエキスパートが集まって、「代理店さんを中心とした損害保険のビジネスプロセスの中でITをどのように使っていくか」をゼロから考えることから始めたわけです。

高木

集まった社内各部署のエキスパート達は、それぞれにやってきたことは違えども、「話したことはないけれど、名前は知っている」と言える、そのキャリアにおけるエキスパートばかり。そんなメンバーが集まり、半年もの時間をかけて、自分たちの信念を元に議論を重ねていきました。議論が白熱していくと、理想的ではあるものの「どうやっても達成できないだろう」と言えるまでにプロジェクトのゴールイメージが広がってしまいました。でも、最終的にはそれぞれが持っているスキルをフルに発揮することでシステム化できる方向に纏まっていきました。そこが面白いところですね。

小林

高木さんが言われるように、立ち上げ時にスケールの大きい話を議論するのが楽しかったですね。でも、いざシステムを開発する段階になると、時間とコストとの兼ね合いも重要になるものです。開発する段階になって、今まで議論して積み上げてきたもののうち、「何をそぎ落として何を生かすのか」を判断することが最大の難関でしたね。

エキスパートからの知識吸収と、信念のある全体設計が醍醐味

Q3 しかし、それだけのエキスパートが集まったがゆえに、意見のぶつかり合いや、難しさもあったのでは?

小林

いや。その逆ですね。専門分野は違うけど、金融システムの全体観を知っている人が集まっているので、やりやすかった。

高木

そうですね。「今後10年以上稼働するシステムを作る」ために必要な知識が集結したうえに、「ユーザーの利便性を上げる」という同じ目標を持っているので、その部分での難しさはなかったです。逆に、システムを作る前段階で議論を交わすことで、いろいろな人のものの考え方や専門的知識を吸収できたことも、良かったことの1つでした。

小林

いかに説得力のあるロジックでシステムのグランドデザインをまとめていくのかが面白みでもあります。システム設計に正解はないものなんですよ。そのなかで自分たちが信念を持って納得できるものを設計して会社に提案し、実現へ歩き出す。理想を現実に変えるということが最大の面白さとも言えるでしょう。高木さんもそうでしたが、メンバーの全員が「抜本改革」だけに携わっていたのではなく、他の業務と兼務していましたね。

高木

個人的に「抜本改革」に費やしていたのは「時間は5割でも、頭は8割」の感覚でした。

小林

私は、「抜本改革」の事を考えるのが仕事の上でのリフレッシュになっていましたよ(笑)。インフラをどう作っていくのかを考えるのは本当に楽しいことでした。

巨大プロジェクトの中で世界基準のシステム運用を実現

Q4 最大開発人員3000規模のプロジェクトですから、開発時はもちろん、実際にシステムを動かし始めるのにも相当苦労したのではないでしょうか?

小林

昨今、様々な業界でシステムトラブルが大きく取り上げられるようになってきました。それだけ、システム運用の重要さが問われ始めていると言うことです。そんな中で、これだけ大規模なシステムを新たに動かすわけですから、運用部門もこれまでと同じように構えていては駄目。だからこそ世界標準の運用プロセスを実現しなければならないと思い、運用管理の世界標準であるITILでプロセスを整備し、運用管理の国際規格であるISO20000を取得しました。「自分たちがやっていることが世界標準である」ことを社内外にアピールしていくことで、おのずとメンバーのモチベーションアップにもつながり、開発部門にも好影響を与えられると思いました。

高木

システムを開発している最中は、1~2年先のサービスインの話しをしてもピンと来ない人が多かったですね。先の長いプロジェクトではゴールを見失いがちになるものです。そうならないためにも、メンバー全員で目指すべきゴールを明確にして、「状況を把握するために積極的にメンバーに声を掛ける」「課題の解決方法を考えてもらう」「解決策がうまくいくようにサポートする」という3つのアプローチを繰り返し行いました。最初のうちは、「サービスイン後の安定稼働も考えろ」と言われても、なかなか気が回らなかったものが、運用部門からの積極的なアプローチもあり、サービスインが近づくにつれて、意識も高まってきました。最後は、運用部門と一体となってテストやリハーサルも行い、システムズ全体にすごく一体感を感じることができたと思います。そのことがとても嬉しかったし、達成感を感じることができましたね。

小林

企画から設計、開発、運用まで、システムのライフサイクル全体を担う会社だからこそ出来ることだと思いますね。

若手が主体となり「抜本改革」は次のステージへ

Q5 そして、2008年にサービスイン。現在の展開はいかがでしょうか?

小林

「抜本改革」における2008年5月のサービスインは第一弾。これが終わりでなく、スタートでした。

高木

これから「抜本改革」で創られたシステムをいかにシンプルなまま維持していくかが、重要となってきますね。

小林

だからこそ、これからは若手が力をフルに発揮して、さらに素晴らしいシステムへと進化させてもらいたいですね。

高木

「抜本改革」というスケールの大きい仕事に携わると、成長のスピードも自然と速くなります。もし、スケールの大きい仕事に携わりたいと思うのであれば、当社はその機会に恵まれていますよね。

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