東京海上日動システムズは、2004年10月、関連企業3社の合併によって、新たな一歩を踏み出した。今までとは違う社風のなかで育ってきたメンバーが、一堂に会しての出発。でも、不安や戸惑いも多かったようだ。そんな不安や戸惑いを払拭するために、ワークスタイルを見直すという目的で、立ち上がったのが“ワクワクワークスタイル活動”。
この活動の中核メンバーである榎田都さんは、「3社の合併というだけでも大変なのに、業務の忙しさも重なって、みんなが目の前の仕事をこなすことで精一杯だったんです。せっかくシステム作りというクリエイティブな仕事に携わっているのに、創造力が発揮できない状態。そこで、ワークスタイル自体を見直そうと2005年2月に立ち上げたのが、“ワクワクワークスタイル活動”でした」とワークスタイル改革委員会の成り立ちをこう語る。

最初に行ったのは、社員の本音の調査。それと並行して、合併前の3社から代表が集まり、意見を出し合った。「みんなが共通して持っていたのは、東京海上グループの一員として、提案型の仕事をしていきたいという思いでした。そのために、組織の壁を越えた社員同士の交流を促進していこうという方針が固まったのです」(榎田さん)
こうした取り組みが評価され、活動開始から半年で、“ワークスタイル改革委員会”が正式に発足した。正式に発足して、まず始めたことが、ワクワクワークスタイルのロゴやキャラクターの作成。社内のあちこちに掲示したり、ロゴ入りの書類や名刺などを作ることで、ワークスタイルを見直す活動に関して訴求していった。また、代理店など自分たちが作ったシステムを実際に利用している現場の見学会を実施。見学してきた社員の声を「やったね横丁」とうネーミングで、社員食堂前に掲示するなど、あえてアナログ的な媒体で伝えることで、クチコミで広がる試みを行なってきた。

こうした試みについて、当時、委員会メンバーではなかった小林真晴さんは、このような感想を述べている。

「私が所属している部署は、代理店システムを手がけていることもあり、毎月代理店の見学会を行なうようになりました。仕事上のやりとりだけだと、足りないところを指摘されることはあっても、喜ばれている現場の雰囲気まで感じ取ることはできないんです。でも、現場を見ることが当たり前になってからは、役立っているポイントや声にならない改善点などをくみ取ることができるので、とても刺激になっています」(小林さん)
2007年12月からは、委員会のメンバーを一新し、第2期がスタート。メンバー数は14人に増加した。活動の幅も広がり、委員会が活動を支援している「コミュニティ」もその数は大きく増えている。コミュニティとは、同じ興味や問題意識を持つメンバーが、組織の枠を越えて自主的に集まり、活動することで新たな人のつながりやアイデアなどを育む会のこと。
正式に活動を開始してから3年で、業務知識習得の会や趣味の同好会など、45のコミュニティが活動している。なかでも小林さんが立ち上げたのは、なんと「マージャン交遊会」だった。 「同じ仕事関係の仲間だけではなく、役員の方や、他の部署の方など、総勢20名が在籍しています。新しいプロジェクトで初顔合わせという人でも、実はマージャン交遊会でお会いしたことがあったなんていう場合もあるんですよ(笑)」(小林さん)

その他、活動が活発なコミュニティに、「子so+(こそぷら)」がある。これは、「楽しく育児!」をコンセプトとした子育てに関する情報交換コミュニティ。「子so+」メンバーとワークスタイル改革委員会が力を合わせ、子供たちの会社見学会を実施。パパやママの働きぶりを子供に見てもらうというイベントで、他の社員にも好評だった。
このほかにも、委員会が進行役になって各部の交流を促進する「横串ミーティング」や、社外での研究・研修活動、IT研究活動の成果発表を行う「システムズフォーラム」の開催、本部ごとに最も印象的な活動をした社員を表彰する「MIP(Most Impressive Player)賞」の授与など、ワークスタイル委員会が企画・促進している活動は数多い。
このような活動の意義について、小林さんは、こう話す。 「委員会が生み出したさまざまなイベントやコミュニティのおかげで、部門を越えたつながりを持てるというのは、当社の素晴らしいところだと思っています。間接的な部門間のつながりが、実務上で部門を越えたプロジェクトが発足した時に活きてくると思うんです」(小林さん)

榎田さんも同様に、「ワークスタイル委員会は、社員による社員のための活動。新入社員からベテラン社員まで、誰もが参加できます。そんな社員のやる気に対し、会社も積極的にバックアップしてくれる点がありがたいですね」と話す。 東京海上日動システムズの「お客様へ一歩踏み込んだ発想力」という社風は、こんな委員会の活動によっても支えられているのだ。









